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印刷08『表面加工(3):ニスの多様性のつづき』
(表面加工1回目はこちら→ http://yohaku.biz/mmgwp/?p=82)
(表面加工2回目はこちら→ http://yohaku.biz/mmgwp/?p=93)
前回の印刷のメルマガでは、ニスの多様性として「ニスのベース素材」の話をしました。ざっくり4種類に分けて解説しましたが、これだけではそれぞれに「グロス・マット」があるとしても、さほど多様ではないですよね。
ニスのバリエーションは、前回紹介したベースに顔料を混ぜ込んだり、ニスを掛け合わせることで大きく広がります。金属感・パール感・質感のコントラストをつくるなど、インキではできないイメージを付与することも可能です。
まず、ニスに顔料を混ぜたタイプを二つご紹介します。
A:金ニス・銀ニス
その名の通り、金・銀のピカピカ感を加えるニス。
メーカーによって違うかも知れませんが一例として、金ニスには真鍮顔料、銀ニスにはアルミニウム顔料が使われています。実際の金属が混ぜ込まれており層も厚いので、インキの金銀よりも、より強い輝度と発色が期待できます(そのぶん下の色は見えにくく
なるので注意)。ただし時間が経つと真鍮顔料は徐々に酸化(黒変)てしまうことも。少し輝度は落ちますが、金属顔料を使わずに金を表現するイミテーションゴールドもあります。
B:パールニス
印刷面にパール感を加えるニスです。
単純にパール感を加えるものから、光の当たり具合で固有の干渉色が出る干渉パール、見る角度によって輝きや色味の変わる偏光パールがあります。パール顔料(雲母など)が混ぜてあり、インキの下に敷いて上品なキラキラ感を出すことも、インキの上から刷ってパールを強調することも可能。スポットで部分的にパール感を出すのも効果的です。ただし、非塗工の紙は顔料を吸い込んでしまい効果が薄れるので、コート紙・アート紙を使った方がパールはキレイに出ます。
このへんの特殊な顔料ニスは、国内メーカーでは「女神インキ」や「T&K TOKA」が力を入れているほか、海外メーカーから取寄せる方法もなくはないです。
上記で上げた特殊なもの以外にも、通常のOPニスに数滴のインキを落とすなどしてニスに色味のニュアンスを加えることもできるようです。ただし、どんな出方をするかは賭けみたいなものなので(笑、やるなら現場と相談しながら詰めていったほうが良いでしょう。
次にニスの掛け合わせでできる効果。代表的なのは UVニスの疑似エンボス効果です。
C:疑似エンボス
UVコーティングニスの下に、コーティングニスをはじくタイプのUV OPニスを引くことで、ざらざらとした梨地のような手触りが
表現できます。OPニスをスポットで引いておけば、グロスのツルツルとざらざらのコントラストが出ます。例えば写真部分はグロスに、テキストと地はざらざらにしておくと、より写真の目立つ仕上りに。
これらのニスを使う時に気をつけなければいけないのは、印刷所の選び方です。といのも、ニスの仕上りはコーターの性能に加えて、これは個人的な考えですが「慣れ」も反映されると思うためです。
そして特殊なニスの仕上りというのは、そこらの校正機(校正用の印刷機)では確認できません(コーターがついていないので)。本番用の印刷機で校正すると、普通に千枚ほど刷るのと変わらないくらいの費用がかかってしまうため、そう何度も調整は効かないし……。となると、やはり出方が予測できる経験・事例をお持ちの印刷所を見つけることが、良い仕上がりへの第一歩ではないでしょうか。
「DIC」
http://www.dic.co.jp/
「女神インキ」
http://www.megamiink.com/
「T&K TOKA」
http://www.tk-toka.co.jp/