紙13『あの紙を作ってるのは誰?/特殊紙に強い製紙メーカー』

10月 8th, 2009

特殊紙といえば竹尾のイメージがありますが、竹尾のような代理店では様々な製造メーカーで作られた紙を集め、流通させています。

各社の作っている紙を調べていくと、メーカーごとの特徴も見えてきて面白い。持っている抄紙機によって、作れる紙も変わってくるのが分かります。今回は、普段は裏に隠れてしまって見えてこない、特殊紙のメーカーごとに紙をピックアップしてみたいと思います。

ということで、まずは国内の代表的なメーカーをご紹介。

◎[特種製紙]
特殊紙の製造については老舗中の老舗。レザックシリーズやタント、マーメイドの生みの親です(マーメイドができたのは1956年!)。
最近人気のラフグロス系でも Mr.B、ミセスB など使い勝手の良い紙を出しているほか、白色度の高いルミネッセンス、GAスピリット、両面パール紙の代表格ペルーラ・ラスターも特種製紙製。

ジャンルの幅の広い製紙会社ですが、サンバレーオニオンスキン、サーブル、新局紙、シープスキンなど外国っぽいステーショナリー系に強いのも特徴。高平滑なパリッとした紙も得意で、MLファイバー、マイカレイド、パルテノンなどは1950年代から販売されています。

◎[王子特殊紙]
業界最大手の王子製紙グループの特殊紙部門。OKミューズコットン、OKぬのじ などOKのつくシリーズや、オフメタル、このごろ人気のハーフエアなど多くの特殊紙を生み出していますが、竹尾見本帖に収録されていない特殊紙も数多く製造しています(王子グループの販売代理店、平和紙業のサンプルが比較的カバーしているもよう)。

「漉き」に特徴のある紙が得意なようで、雨滴が落ちたような透かし文様のフラスコ、木屑を混ぜこんだようなボコボコ感のファサード、ジーンズの端切れを配合したジーンズエコ100など抄紙機の限界に挑戦するような心意気が素敵です。

また、同じく王子グループだった富士製紙も統合し、こちらでは柄入り半透明紙のアートドリープ、キャストコートのルミナカラーなどを製造しています。

◎[日清紡ペーパープロダクツ]
名前の通り、母体は明治からある紡績の会社。ですが超メジャーな特殊紙メーカーです。
特殊紙の代表格ヴァンヌーボシリーズやアラベール、多色展開のNTラシャ。エンボス柄のNTストライプGA、トラックGA、フィオーレGAなど。キラキラ系でもシャインフェイスやミランダといった、オールマイティーな活躍っぷり。

合成紙に強いのも特徴で、カラー半透明紙の NTパイルや、ピーチコート(一般印刷タイプは年内で販売終了)の製造元でもあります。そういえば地下鉄駅ホームにあるバックライトの壁面マップ、あれにもピーチコートが使われているみたいです。

◎[三菱製紙]
感熱紙やPPC用紙など情報用紙を多く製造している三菱製紙ですが、特殊紙でもピンポイントに良い紙を作っています。トレペ系の代表、クラシコトレーシング、DXトレーシングペーパーNは、情報用紙の開発から出てきたようです。また、事務筆記用紙やタイプライター用紙から派生した、バンクペーパー、スピカボンドのようなステーショナリー系も。
最近出た名作がライトスタッフ。しっとりとした独特の質感と印刷再現性、コストの低さが秀逸な紙です。

◎[五條製紙]
製紙メーカーの中では若い五條製紙。もともとはパッケージ用紙がメインのため、厚紙系・表面のコーティングに強いです。

パール・金銀のラインナップが豊富なスペシャリティーズシリーズ、高光沢コートのバリエーションが多いグロリアシリーズなど、DM・パッケージ向きの非常に魅力的な紙があるのですが、まだ代理店にあまり取り上げられていないので、メーカー直で見本をゲットしていただきたいです(銘柄指定すれば販売店を通して購入可能)。

……と、いうことでごく一部ですが製紙メーカーの紹介でした。この他にも、特徴的な紙を漉いている製紙工場はいくつもあります。

さらに特殊紙はこれら国内メーカーのものだけでなく、海外からの輸入紙も流通しています。次回は「これも輸入紙?」な海外のメーカーを取り上げてみたいと思います。


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