木村朋弥くんと写真のおはなし(後編)

2月 5th, 2009

(前編→ http://yohaku.biz/mmgwp/?p=9)

__前回に引き続き、元同僚の木村くんと写真トークです。後編は彼が試そうとしている「コロジオン・プロセス」について、色々聞いてみたいと思います。
コロジオン・プロセスとはフィルムができる前の撮影法で、ガラスの表面に感光剤の溶液を塗って撮影する……ってくらいのことしか私は知らないので、撮影手順を詳しく教えてください。ガラス板が、フィルムの役割をするんだよね?__

そうです、ただガラスは基材になるだけなので、別に平滑であれば実は何でもできるんです。ただガラスなら圧着プリントも出来る!っていう利点はあります。

ガラス面を綺麗に磨いて、その上にヨード・コロジオン溶液を引いて膜を作ります。その下地に撮影直前に銀を含ませて撮影。濡れた状態のまま撮影、現像まで行うので湿版写真とも言われます。ちなみにこのガラス、昔の写真館ではガラス磨き3年と言われるほど極めるのが難しい作業だった様!
今はガラスの質が安定していてそれだけでもありがたい限りですw

__うーん、化学好きにはたまらんよねー。メガネ男子でスーツに白衣みたいな、属性満載な感じ(イミフメイ。 印刷だってインキひとつとっても補助剤とワックスの組合わせでね……ってこういう盛上がり方するから社内で浮くんだよ。
しかしなんで今更そんな方法を……。 __

もともと絵を描いていたので、実は写真って好きじゃなかったんですw 写真って対象を表面的に写し撮るだけでしょう、っていう思いが強くて。ただニエプスのヘリオグラフィ、人類初の写真と言われているものなんですがこれはとても絵画的なんです。こういった古典印画法を調べるうちにコロジオン湿版が面白い、自分のやりたい描写に一番近いんじゃないかな、そう思ったのがキッカケです。

__実際、できそう?__

意外と取り組んでいる物好きな方は居るみたいでw
数人の方がHPで制作を公開されています。 写真美術館なんかでもワークショップとしてやっているみたいです。問題は大きくは2点あって、1つは良いコロジオン溶液を作るのが大変難しい事、もう1点はその場で現像しなくてはならない事です。

コロジオンは実際使うまでに熟成期間が3日ほどかかるんですが、ここでちゃんと反応してくれなかったり、白濁しちゃうと最初からやり直しになります……湿度や温度にも影響されるみたいでこれは曲者です。

後者の問題は、湿版写真はその場で撮影から現像までしなくてはいけないので暗室を持ち運ばないといけないんです。なので屋外撮影には非常に手間がかかる。昔は馬車にカメラから暗室までフルセットにして運んだそうですが、まさにその風采でないと屋外で撮影は出来ません。これもかなり大きな問題です。

__ああ、もう馬車から作りなよ。それにしても熟成・湿度・温度管理ってパンみたいだね。ドイツパンもね、サワー種を何日かかけてうまく熟成させないと……(中略)
んなことやってたら長くなってきたので、最後に、キムがこれから写真でやってみたいことを教えてくださいな。__

古典印画法にはまだまだやっていない事で面白そうな事が多いので、ぜひやってみたいです。アルビュメン・プリントとかガム・プリントも並行して進めていくつもりです。
それとともに、本当にストレートな写真の魅力も、もっと生かせるようになっていきたい。いまは丁度、銀塩からデジタルへの過渡期なので色々な事が出来る素晴らしい時期なので、色々実験を繰り返してみたいと思ってますw
光と遊ぶなんて、なかなか出来ない事ですから!

__また最後にわかんないワード出てきたー! もー。それはまた、今度ゆっくり。もしこんなのに興味ある方がいたら(いるのか?)声かけてください。一緒に飲みましょうー。
次号は「MUSEUM OF TRAVEL -CAMP-」というアート・文科系イベントを主催している井上さんにお話うかがってきます。お楽しみにー。__


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