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feng feel designと花形装飾活字のお話(前編)
『feng feel design』 http://www.fengfeeldesign.org/
__のぐちまわりの4人目は、直接お会いしたことはないながらも野口が勝手に同志だと思っている、feng feel design の阪口さんと花形装飾活字およびデザインの話をしたいと思います。なんて紹介したらいいですかね。Graphic designer? 花形装飾活字探究家?__
ほいじゃあ、花形装飾活字探究家ちゅう事でお願いします。
それと大丈夫ですボクも勝手に同志と思いこんでます(笑)
まさかこんな人が同じ20代でいるという事でかなり感動しています。
花形装飾活字探究家としての最近の活動と言えば、
花形装飾活字を愛でる事と、
オランダ国立印刷所の、
「エンスヘデ活字鋳造所」シリーズ60花形装飾活字を、
自分で使ってみたい一心で、
誰もやんないので勝手にイラストレータでアウトライン化してしまった事です。
__私が阪口さんに連絡したのは、その花形装飾活字がきっかけで。mixiの足跡辿ったら、なんかスゲーことしてる人がいる、と(笑。
花形装飾活字(プリンターズ・フラワー)とは、書物が活字で印刷されていた時代、紙面に流れや装飾を加えるために作られた「活字」なわけですけども、阪口さんにとって花形装飾活字ってどんなものですか? LOGを読んでいても、ここまでハマるって尋常じゃないと思うんですが……__
(※活字についてはWikipedia参照→http://ja.wikipedia.org/wiki/活字)
その筋はどうもありがとうございました。
たまたまコミュのトップの画像をクリックしたら野口さんでした。
まさかそのたまたまがここまで続くとさすがに面白いです。
そうなんですよねえハマっちゃったんですよね。
なんでかなあ、うーん。
自分でも不思議なんですよね。
デザイン始めた頃はテクノ系のイベントのフライヤーとか作ったり、
どちらかというとシンプルでいわゆるTOMATO的な、
ミニマムなグラフィックデザインを目指していました。
逆にああいう古典主義的な装飾は嫌ってさえいました。
それが何故かこんなに花形装飾活字一色なんですよね。
LOGの「花形装飾活字を愛でる」に至ってはもうすぐ100回……。
(feng feel design LOG→http://blog.fengfeeldesign.org/)
実は今でもあの手の装飾には抵抗があるんですが、
もし何故かというなら、
一言で言うとグラフィックデザインだったからでしょうか。
なんじゃそらという話なんですが、
とくに印刷がどうとかというよりかは役割がどうとか歴史も含めて、
そんな事よりも、
グラフィックデザインから見て花形装飾活字はどうなんだろう。
の視点で見た時の衝撃は凄く大きかったように思います。
もちろん装飾そのものにも関心がありますし、
それが生まれた背景やその周辺の技術にも興味津々です。
が、それよりも何よりも、
花形装飾活字がグラフィックデザインだった事に気付いた事が大きいと思います。
グラフィックデザインを追い求めた結果、
たどり着いたのが花形装飾活字だったんです。
それと、
とくに文字への執着が強かったというのもありそうです。
結局、今の文字に対するデザイン発想って、
活版の時に培った方法に依存してんじゃんっていうのに気付いて、
いろんな問いと答えを繰り返して辿りついたのが花形装飾活字なのです。
なので、
自分にとっての花形装飾活字とは、
文字をカッコよく魅せる事の出来る最高の方法です。
__うん、読んでるみなさまにニュアンスが伝わるだろうか……と思いつつうまく言えないんですが、阪口さんとやり取りしていると「デザイン」の捉え方が近いなと思うんです。デザインって便利な言葉なんで色々なところで使えちゃうわけですが、かなり慎重に、限定した意味合いで使ってますよね。後編はそのあたりの話になると思うので、少し意識して読み取って貰えると嬉しいです。__
__で、花形装飾活字のデータ。始めはデータ化したこと自体がすごいと思っていたんですが、実物を見てみて衝撃だったのが活字の「彫り」を再現しようとしていることだったんですね。パスなら円弧やカーブを綺麗に描くのは簡単なはずなのに、あえて元の金属のガタつきやインキのにじみを再現しようとしていて。その方がよっぽど大変ですよね。__
そりゃもう大変でした。
当時の作業を思い出すだけで冷や汗が(笑)。
ほんまは最初はパスの特徴を使って円弧やカーブを、
元の資料に合わせて、
金属のガタつきやインキのにじみの修正を加えつつ綺麗にしていく方法で作業をしていました。
3分の2くらい完成させたところで、
一旦作業をやめて本格的に組んでテストを始めたら、
ところがどっこいウマクいかなかったんです。
実際にレーザープリンタですが出力したら、
「綺麗」には出来上がっていたのですが、
なんだか想像とは掛け離れた別の綺麗なものになっていたんです。
理想的な完成形としての花形装飾活字とは、
到底呼べるものではありませんでした。
__たしかに。あれは「図形」ではないですね。現物の金属活字を見ると、活字になった時点で図形ではなく彫刻なんだと改めて気付かされます。2次元の抽象的なイメージではない。__
それに気付いた事が後々に地獄を見るんですが、
つまり、
それらも要素だったんじゃないかなと考えてみたんです。
元の金属の彫りの失敗やインキのにじみは、
思い込みなのかもしれませんが、
明らかにワザとやっているところがあって、
例えば、
インキの滲みでしたらそれが起こりうるだろう地点には、
ワザと線を細くしていて、
滲みそのものがオブジェクトの1つになるような感じで、
もちろん明らかな失敗もありましたが、
それは本当に微々たるものでした。
彫る際の失敗に思われていた部分についても、
修正せずそのままにした方がいい場合がほとんどだったんです。
曲線1つをとってもワザと細めてあって、
それを自然な感じに元に戻すと逆に違和感につながりました。
その作業の中で、
改めて当時の設計に関わった人の凄さに感服しました。
あんたらどこまで配慮しとんねんていう感じで。
もしかしたらまだ気付いていない部分で他に凄い配慮がなされているかもしれません。
後はケースバイケースで、
一部分ずつそれが正しいか正しくないかをチェックしながらやっていくのですが、
それをするにもパスのポイント数が増えていく一方なので、
1つのオブジェクトで多いやつで8000ポイントとかでしたから、
ああ、思い出しただけで冷や汗です……。
やめときゃよかったって、
作業してる最中に何度思った事か(笑)
逆に完成した時の感動は凄いものがありました。
__うーん、それを(実質)配布しているんだから驚きです……。そう、このデータ、ある条件のもと配布してるんですよ。
(詳細はこちら→http://www.fengfeeldesign.org/printers_flowers/)
条件がまた面白くて「花形装飾活字」または「印刷とデザイン」をテーマに3500文字以上の文章を書いて、公開を前提に送ること。この条件設定をした目的って聞いても良いですか?__
そうですね。
書ける範囲でよろしければですが、
大きい部分としては趣向の部分が大半です。
まず、
なんで文章なのかと言うと、
これを欲しいと思う人がどんな人でどんな活動をしていてとかを、
個人的に知りたかったからです。
そしてそうやって個人的に渡す事も目的です。
それはなんでかっていうと、
野口さんは既に体験されています。
単に配布にしてフリーダウンロードにしてしまったら、
それが出来ないですから。
きっとこうやってメルマガにも参加していなかったはずですし、
存在さえ知らなかったと思います。
で、
なんで公開なのかというのは、
これは全部は書けませんスミマセン。
書けないというか書くと凄く長くなりますので短く書きます。
それは、
本気でデザインや印刷に関わる事が、
いわゆるプロとして仕事していくだけじゃないし、
それを考えることと発する事の重要性を、
今、凄く感じているからです。
そして、1つの疑問があります。
今どれだけの人が本気で全身でデザインや印刷の事を考えているのかという事です。
こんなにたくさんのデザイナーやそれに関わっている人がいるのに、
残念ながら廻りには誰1人としていません。
ただ今回たまたま野口さんという近い考えの人がいた事は本当に運が良かったと思います。
これは危機だと思います。
青臭いですが経済とかそういうのん抜きで考えてる人が本当に居ないんです。
だからこそ文章を公開する事に意味があると考えています。
もし本気考えとるぞ!という人が居たら是非示して欲しいです。
そのお礼にデータを差し上げるというものでもあります。
と言っても実際は文章を送っていただけたのは、
野口さんだけなんですが……、
他の方は裏ルート……おっとっと。
もちろんそれでも大歓迎なのですが、
やっぱり文章を送っていただいた方が、
データの重みは増すように思います。
なので、凄ーく文章待ってます。
まあ、なんか暴力的に書いてしまいましたが、
いろんなたくさんの人のデザインや印刷に対する、
三者三様な思いが一箇所にあって、
それが見れたら単純に面白いと思ったんですよね。
出来れば応募が増えたらまとめて1つのページを作りたいので、
本当に凄ーく文章待ってます。
__あはは^^; その節は勢い余って、ずいぶん思い切ったこと書いちゃいました。
(これ→ http://yohaku.biz/works/forfengfeel.html)
そもそもデータ配布うんぬんの前に「あんたスゴイ奴や」ってのを口先だけじゃなくどうにか伝えなきゃ! と。この偉業に最も敬意を払える方法はなんだろうかと悩んだ結果が、自分がいま、考えてることをホンネで伝えることだなと思って。それは自分と向かい合う決意でもあって。私自身も書いて良かったと思ってます。__
__興味のある方は、ぜひ配布条件を確認のうえ、阪口さんに連絡してみてください。3500字なんて大変? んなことないっすよ。このメルマガ1通より短いです(笑。
後編は阪口さんのバックグラウンドも含めて、いわゆるデザイナーとは違った方法でデザイン海を漂流していく方法を一緒に考えたいなあと思います。__