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印刷06『表面加工(1):表面加工のいろいろ』
これからご紹介する表面加工とは、印刷のうえからコーティングを施す加工を指します。
表面にホログラム効果を加えるなど、特殊効果を加える表面加工もあるのですが、一番シンプルな目的である「強度」と「質感」をプラスする表面加工に絞って数回にわたって紹介します。
書店に並んでいる本。表紙をよーく見ていただくと、大半の本にはなにかしらの表面加工が使われています。書店流通させる本には、表面加工は大事なポイントです。
印刷物に表面加工をする基本的な目的は、
・グロスやマット感など質感、高級感を加える
・紙の耐久性を上げる
・印刷面を保護する
などがあります。
先の書店の話で言えば、見た目の問題以上に「耐久性・保護」が重要になってきます。本は流通の際に大量に箱詰めして運ぶため、表面がコーティングされていないと他の本に色が移ってしまったり書店に並ぶ前に傷がつきやすくなってしまいます。流通を担当している「取次に嫌がられる本」でもありますね。
表面加工の方法には、ざっくり分けて「貼る」のと「塗る」方法があります。代表的な3種類を下記で紹介します。
A:ラミネート(PP・PET貼り)
耐久性[☆☆☆] 価格[☆☆☆]
紙の表面に、糊を塗ったフィルムを熱圧着する「貼る」方法。
高いツヤ感、滑らかなマット感が出せますが、表面に凹凸のある紙には不向きです。フィルムで表面を保護するので、耐久性はばっちり。ただし古紙として回収に出せません。
書籍のカバーや雑誌などに多用されています。
端を少し破ってみるとフィルムだけ破けないので簡単に見分けられます。
B:プレスコート
耐久性[☆☆★] 価格[☆☆★]
熱硬化する樹脂を印刷面にローラーで塗って、熱と圧力をかけて文字どおりプレスして冷却することでツヤを出す「塗り+プレス」の方法です。光沢は出せますが、マットにはできません。
直接フィルムを貼りつけるラミネートに比べて強度は弱め、やはり凹凸のある紙には不向きです。
スポットでも加工できるため、教科書の名前欄だけ加工を省いたり、お菓子の箱などの「のりしろ」部分を避けて加工したりもできます。
C:ニス
耐久性[☆★★] 価格[☆★★]
インキを印刷した後に、上からコーターでニスを「塗り」ます。
印刷と同じラインで加工できるためコストが安く、納期も短く、スポットでも加工できます。古紙としてリサイクルが可能です。
光沢感や耐久性はラミネート、プレスコートには劣りますが、紙の質感をさほど損なわずに加工することができます。また、紫外線硬化するUVニスならば、かなりの高光沢を出すこともできます。
ニスの原料には、一般的なOPニス、水性ニス・UVニスなどいくつかベースがあり、場合によって使い分けます。
それぞれの違い、だいたい分かりましたでしょうか。
次回はこの中でも多様な展開のできるニス加工について、もう少し詳しくみていきたいと思います。